ファンタジックmemory

2005-11-28

*ジャポンの外側*(2005.11.26)

*ジャポンの外側*(2005.11.26)


最近、ちょっとだけ忙しくなりまして、サイトの更新が滞っております。
ワシ、やることなすこと、遅くてなあ。あらゆることがまったく前進せぬままに、時だけが過ぎるという……。
(;^_^ A
けっこう、あわあわ状態の日々でございます。
などと言いつつ、
「世界にはメディアの数だけ視点がある」
がウリ文句の雑誌
『クーリエ・ジャポン』
が創刊されたというので、ちょっと立ち読み。
(;^_^ A
海外のマスメディアが日本という国をどのように眺めているかを、雑誌1冊でひととおり俯瞰できるというわけだ。
なになに。
フランスの日刊紙、ル・モンド紙はかく申しております。

「コイズミに洗脳された日本人」

……(;^_^ A

「コイズミ劇場の勝利と報道しているが、現状分析はそっちのけで、政治家のキャラクターやキャッチフレーズばかりが脚光を浴びる……」

ねえ……。
(;^_^ A
フランスも、移民に対する差別や暴動の問題で揺れに揺れておるわけで、あんまりえらそうにもできないはずだけど、まあ、フランスに限らず、ヨーロッパのマスメディアが見た日本という国の評価は、このような感じなのであります。
もちろん、コイズミさんに言わせれば、フランスやドイツやロシアの新聞も

「抵抗勢力」

の一派ということなんだろうな。
国の借金を月5兆円ずつも増やしておきながら
「悪いのは、改革をせき止める抵抗勢力」
と言ってりゃいいのだ。
そもそも、抵抗勢力とはどのような勢力なのか。そんなことすら、きっちり検証されないままだ。抵抗勢力という言葉の持つイメージだけが、テレビや新聞の報道によって、国民の心にすり込まれていく。
コイズミさんやテレビ・新聞にとって都合が悪い考え、あり方、方向性といったものすべてをじゅっぱひとからげにまとめたのち、それを

ひとことのもとに非難するためのイメージ言葉が、“抵抗勢力”だ。

あれも抵抗勢力、これも抵抗勢力。
何度も何度もくりかえすこと、大量に流賦させること、それによって、より良い明日を実現させようとする派と、それを押しとどめようとする派という関係を無意識にイメージさせる。

「コイズミに洗脳された日本人」

と、フランスの新聞が書くのもむべなるかな。
でもな、本当のことを言うと、日本国民を洗脳しているのは、あのかたではなく、テレビを中心とした日本のマスメディアなんだよな。
あのかたは、公人としてまともな日本語も話せないひとですよ、本当のところ。
しかし、そんな人物でさえ、テレビや新聞が持ち上げれば、いきづまった日本を救う救世主ということになってしまう。
彼が何をしたか、何をしようとしているか、それは問題ではない。テレビが彼を認めたかどうかだけが問題なんだよね。
ワシラはテレビで世界を知って、そして選挙に赴く。他の時間は仕事してるか、もそもそメシ食ってるか、寝ているか。そうした時間の経過の中に、気休めとも気晴らしとも言えないような、マッチ売りの少女がマッチを灯すかのごとき、むなしさ極まる消費のいっときがある。成人した日本国民の暮らしとは、このようなものだろう。
ともかく。
私たちが誰を支持し、どの政党に投票するかは、テレビ次第だ。虚構としての日本大改革を、フィクションの安寧の中で、どうしようもなくなる瞬間まで受け止め続ける以外に術はない。
ジャポンの内側で暮らすとは、こういうことだ。


☆--

22日に自民党の立党50年記念大会で、来賓として招かれた演出家の宮本亜門氏の祝辞が傑作だった。

「住民の一人として、残念ながら今の沖縄の基地問題については理解できません」

「コイズミさんは『ぼくはラブロマンスが好きなんだよ』と言っていた。
(だけども)
ラブロマンスはテロリストや年金生活者にもあるが、国民ひとりひとりがどんな生活をして、どんな痛みを持っているかを考えていただきたい」

祝辞といよりも、批判だよなあ、これは。
(^_^;)

国民ひとりひとりがどんな生活をして、どんな痛みを持っているかを考えていただきたい

いくら言っても変わらんよ。亜門さん。
こいつらに投票したわしらが悪いんだと思う。

(絵本工房)純日記より


10:55:15 - mizoereiko - No comments TrackBacks